【歴史ミステリー】「アマテラスの暗号」 感想・レビュー【伊勢谷 武】

なんか面白くて勉強にもなる小説ないかなー

 と思っているあなたへ。

 分厚いのにスラスラ読めて、

 なおかつ「日本神話」をメインテーマとして扱い、

 実在する場所や建物を登場させながら主人公たちに謎を解かせ、

 世界規模のスケールへと発展させていく❝歴史ミステリーエンタメ小説❞!!

 なんて物あるはずが……

あるんですよね。

 というわけで今回は、「アマテラスの暗号」を読んだ感想やあらすじ、構成・おすすめポイント等を書いていこうと思います。

「アマテラスの暗号」

 「アマテラスの暗号」は2020年10月に発売された小説で、ジャンルとしては『歴史ミステリーエンタメ』です。

 今回紹介するのは紙書籍の単行本「アマテラスの暗号」で、元々はkindle(有料版)で公開されていた内容を大幅加筆・修正した物となっています

 また、著者の伊勢谷 武氏は今作が初めての小説作品となります。

・発売日:2020/10/07頃

・著者:伊勢谷 武

・出版社:廣済堂出版

・発行形態:単行本

・ページ数:650p

・必要読書レベル:☆☆

 

読書レベル☆☆は、短編小説・ライトノベルが無理なく読めれば問題ないくらいのレベルです。※独断と偏見で決めているので気にしなくても大丈夫です

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あらすじ

 日本とアメリカのハーフである賢司(ケンシ)はNYでデリバティブ・トレーダーとして働いていた。

 両親は既に離婚しており、日本人の父とはもう数十年会ってはいなかった。

 ――そんな父親からとつぜん連絡が入り、賢治は再会の約束をする。

 しかし、再会当日、父が宿泊するホテルから❝父親が殺害された❞ことを知らされる。

 なぜ父は殺害されたのか?どうして今になって自分に会いに来たのか?

 その謎を明らかにするために、賢治は友人達と日本へと向かう。

 そこで初めて知る父の出自の秘密、日本神話の不思議さ――。

 実在する建物や場所を舞台に繰り広げられる、新感覚の歴史ミステリーエンターテインメント小説!

構成

 「アマテラスの暗号」のストーリーは、基本的には❝父が遺した大きな謎❞を解き明かすため数々の場所へ向かい、そこで小さなヒント・答えを得て、更に深く謎を追究していく――といった構成になっています。

 その謎解きの中で、多くの❝都市伝説❞が出てきますので、そういったものが好きな人は退屈しないで読み進められるでしょう。

 ここでの❝都市伝説❞とは、一般的には「言い伝え」や「風習」などの意味と捉えてください。

特長

 上でも書いたように「多くの都市伝説」が語られています。更には、物語に深く関わる『アマテラス』は日本神話に登場する神様です。

 どちらも曖昧なもの(目に見えない・確たる証拠を示せない)であるため、ミステリー小説としては説得力に欠ける部分もあるかもしれません。

 しかし、主人公たちが赴く場所はどれも日本に実在しており、神社・神宮で語られる日本神話と神様の話、神話から推察される都市伝説など――日本人だからこそ納得できたりワクワクしたりする部分がそういった不満を払拭してくれています。

 また、写真や図などを多用して説明していますので視覚的にも飽きず分かりやすいのも特長です。

感想

 一つの❝小説❞としての完成度は低いと思いました。

 ストーリーの展開的にも「強引では?」「やたらと説明口調っぽいな」と感じるところは多々あります(この辺りは著者初の小説作品であることも大きいでしょう)。

 しかし、それをひっくるめても次のページをめくる手を止められませんでした

 けっこう分厚いんですが、それでもスラスラ読めてしまいます。

 小説というよりも、小学生くらいの時に読む『歴史マンガ』を読むのに近く、ストーリーどうこうよりも知的好奇心をくすぐられる感じ……でしょうか。

 僕は都市伝説や陰謀論が好きなので、内容的に「日本の都市伝説を網羅した本」といった感じで読んでいましたね。

 特に、「日本人のルーツ」に関する都市伝説はこの本一冊あれば十分だとも思いました。

 それに加えて、❝日本という国の神秘性❞❝日本人の不思議❞などを改めて知ることができ、とても良かったです。

オススメしたい理由

 小説としての完成度は低いと書きましたが、内容自体は普通に面白いです。

 何か賞を取れるようなものではないけど、エンタメ小説としてはレベルが高いってことですかね。

 最大のおすすめポイントは「日本人のルーツに関する都市伝説」がほぼ全て書かれているところです。

 都市伝説好きな僕でも初めて知るものもあり、かなり読み応えありました。

 何より❝日本神話❞や❝天皇家の正統性❞など、日本に住んでいるからこそ身近に感じれるし、その分ドキドキ出来る点はかなりオススメ出来ます。

 個人的には、世界にばかり目を向け日本を二の次にしている現代人にこそ読んでほしい一冊となっています。

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 以上、「アマテラスの暗号」を読んだ感想でした!

 ここまで読んでいただきありがとうございます。Twitterもやっていますので、良ければフォローしてくれると嬉しいです!

 

 副業としてブログを始めるものの❝177円❞しか得られていない男。

 「文章を書く」「本を読む」のが好きなのでブログは継続中。

 その他、【週刊少年ジャンプ】【Uber Eats 】【都市伝説】に関する情報を発信しています。

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コメント

  1. ヒフミヨは天岩戸の祝詞かな より:

     ≪…「アマテラスの暗号」…≫は、人(私たち)の言語(言葉)と数の言葉(ヒフミヨ)の分化・融合として眺めたい・・・
     大和言葉の[いろは詩]と[ひふみ詩]のルーツにありそうなのを「桜舞乱心*ひふみ詩」で知る・・・
     数の言葉ヒフミヨ(1234)が、世界で普遍言語なのを気付かせる・・・

     天岩戸は、ながしかくの扉(暗号)か?

    この物語の風景は、2冊の絵本で・・・
     すうがくでせかいをみるの
     もろはのつるぎ (有田川町ウエブライブラリー)

  2. 岡潔数学体験館見守りタイ([一]の存在量化(∃)) より:

    ≪…『アマテラスの暗号』…≫は、わらべうたからも迫れそうだ・・・

     さよならさんかくまたきてしかく を 〇 に浮かべる回転運動は、数の言葉ヒフミヨ(1234)を[数の言葉の量化]と[言葉の量化]を『離散的有理数の組み合わせによる多変数関数』の『存在量化確度方程式』と『存在量化創発摂動方程式』への2分岐が、大和言葉の【 ひ・ふ・み・よ・い・む・な・や・こ・と 】に込められているようだ・・・

     自然数のキュレーション的な催しがあるといいなぁ~

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