大昔の人は夜空を見上げて星座を作り、神話を紡いだのでしょう。
では、❝僕ら❞はどうでしょうか。
あの星の名前が言えますか?あの星座を知っていますか?
そもそも、空を見上げたところで星すら見えないかもしれない。
それでも「考えること」「空想すること」は誰にも奪われない。
今でも僕らは神話を紡げるはずだ。
そう……
都市伝説なら。
※この記事は、ミルクティー飲みたい(灯野リュウ)著「退屈な日常を破壊する都市伝説」についてのレビューと感想を書いたものです。
「退屈な日常を破壊する都市伝説」

「退屈な日常を破壊する都市伝説」は、主にYouTubeで活躍する❝都市伝説系ユーチューバー❞ミルクティー飲みたいさんが書いた本です(本書では灯野リュウ名義)。
内容
著者であるミルクティー飲みたいさんはYouTubeで都市伝説関連の動画を多く上げていますが、本書は動画で語られているようなものではなく「都市伝説との向き合い方・考え方」の様な内面的な部分にスポットを当てたものとなります。
「世界にはこんな都市伝説があるんだぜ!」みたいなエンタメ性のある本ではなく、なんというか……
ミルクティー飲みたい(灯野リュウ)さんの独り言
といった感じです。
「こういうことがあるんですよね。あとこんな事もあって……」と、何かしら答えを出していくでも疑問を投げかけるでも無く、ただ淡々と文章が進みます。
そもそもYouTubeの動画でもそんなにテンション高く都市伝説を語るような人ではないため、著者を知っている方ならすんなり入ってきますが、知らないと少し不思議な感覚を味わうと思います。
目的
ユーチューバーでありながら、ミルクティー飲みたいさんが「退屈な日常を破壊する都市伝説」を執筆した目的は
・「退屈」な日常にほんの少しの想像力を足すことで、ワクワクするような時間を作ってもらいたい
・文章を通して❝日常の中にちりばめられたひらめきの瞬間❞を、空気感や余韻とともに共有したかった
・誰もがすぐに答えを求めてしまう時代だからこそ、もっとぼんやりした、それでも手ごたえを感じるものを書いてみたいと思った
と、本書の冒頭で語られています。
また、著者自身の過去と経験……そこから来る都市伝説への愛情も読み取れます。
こういった部分はYouTubeの動画でもあまり話す機会が無いと思われますので、動画で視ている人も新鮮な感じで読めるかもしれません。
構成
以下の四つの章で構成されており、それぞれ対応する都市伝説についてミルクティー飲みたいさんの解説と考えなどが書かれています。
chapter1.【オカルト&スピリチュアル編】「この世」と「あの世」をつなぐものたち
chapter2.【世界の闇&ロマン編】話すことを禁じられた世界の秘密
chapter3.【歴史&神話編】歴史の表舞台から消された不都合な真実
chapter4.【自然科学&物質編】科学は人類を生かすのか、殺すのか?
書籍情報


・発売日:2021/06/02頃
・著者/編集:灯野リュウ(ミルクティー飲みたい)
・出版社:KADOKAWA
・発行形態:単行本(紙)/電子書籍
・ページ数:256p
・必要読書レベル:☆☆

キッカケと感想
キッカケ
元々ミルクティー飲みたいさんの動画をよく視ていて、その中でこの本を出版することも知りました。
本とはあまり関係ありませんが、いわゆる「都市伝説系ユーチューバー」の中ではとても視聴しやすく、初めての方にもオススメ出来るユーチューバーです。
そういった点や、普段どんな生活をしているのか想像しにくい人でもあるので「どんなことを本に書いているんだろう?」という気持ちが読むキッカケとなりました。
感想
読み手を選ぶ本です。
人によっては「面白い」でしょうし、人によっては「つまらない」でしょうし。
動画でミルクティー飲みたいさん本人の顔や喋り方なんかを知っていればそれほど問題はないのですが、本で初めて触れる場合は「?」となる部分が多々あると思います。
これは仕方ないところもあって、いわば主にYouTubeで活躍している人の❝初めて書いた書籍❞なわけで……。
僕自身も読んでいて「脱線してるな」「何の話してるんだっけ?」とは感じました。
そういった所を「つまらない」と断じてしまうのも難しい話で、文章として❝稚拙❞とも言えますし、これこそが本書で(著者が)伝えたい事だとも言えるんですよね。
もっとぼんやり、色んなことを、あっちこっち思考を巡らせてみようよ。
「退屈な日常を破壊する都市伝説」というタイトルからも分かるように、「どうして日常が退屈なのか?」「どうして都市伝説はそれを破壊するのか?」といった部分から考えても、本書の内容はこれで良いと思うんです。
僕らはなぜ都市伝説が好きなのか……それを改めて考えさせてくれた一冊となりました。
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以上で「退屈な日常を破壊する都市伝説」についての感想・レビューを終えたいと思います。
都市伝説に関する書籍はこれからも読んでいきますので、また記事にしていきますね。
Twitterもやっていますので、良ければフォローしてくれると嬉しいです!
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。


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