都市伝説好きの間で有名な漫画があります。
それが「私が見た未来」です。
その理由は、「東日本大震災を予知していた」からです。
出版当時(1999年)は話題にならなかったのですが、2011年の3月11日以降にその評価は一変しました。
しかし漫画自体はとっくに絶版状態で、その希少性ゆえに一冊10万円を超える値段で取引されていたのです。
多くの人が❝読みたいけど読めない❞状態が続いていて、その情報をネット等で知る――ぐらいに止まっていました。
そんな、読むのを諦めていた「私が見た未来」が……
22年の時を経て完全版として令和の時代に復刻しました!
今回は
・「私が見た未来 完全版」を読んだ感想
・完全版で新たに追加された内容の紹介
・復刻する原因にもなった「偽者騒動」を解説
・2025年7月に向けて
を書いていきます。
待望の復刻ですので、少しでも興味が湧きましたら是非とも実物を手にとって読んでいただきたいです!
「私が見た未来 完全版」概要
「私が見た未来 完全版」は、1999年に出版された同名タイトル漫画の復刻版となります。
よく見る漫画の単行本ではなく、少し大判の物になっており価格は1200円です。
僕自身がオリジナルを読んだことが無いので正確な違いを指摘することはできませんが、本書内で言及されている❝オリジナルと完全版の違い❞を以下にまとめてみました。
1、はじめに「完全版刊行にあたって」と、出版社の飛鳥新社編集部からの文章が掲載
2、作者である❝たつき諒先生❞本人による夢日記の解説(表紙に描いた五つの予知夢について)
3、たつき諒先生が幼少期に体験した不思議な出来事について
4、漫画家時代から漫画家を辞めた理由について
5、大きな転換点となったインド旅行について
6、漫画で描いた❝大津波❞は2011年3月のことではない
7、2025年7月に起こること
8、大津波の後に訪れる新たな世界について
9、たつき諒先生のあとがき
↑の2~8までが【完全版】のメインと言って良いでしょう(あくまで私見ですが)。
これまで謎だったたつき諒先生本人の言葉や解説、また❝現存する夢日記の画像(写真)❞から実際のページが読めるのはオリジナルとの大きな違いです。
内容
「私が見た未来(オリジナル)」は元々、たつき諒先生が見た夢(予知夢)を漫画として発表した作品です。
【完全版】も同様に漫画が掲載されています。オリジナル未読なので断定は出来ませんが、おそらくは同じ作品でしょう。
第一部では「予知夢編」と題し、たつき諒先生本人の体験を漫画にしたもの。
第二部では「ミステリー漫画編」とし、たつき諒先生が描いたホラー・ミステリー作品を読むことが出来ます。
【完全版】に追加された❝あとがき❞では、今回【完全版】を復刻させた経緯やオリジナルと【完全版】とで表紙が異なっている理由についても書かれています。
書籍情報
・発売日:2021/10/05頃
・著者/編集:たつき諒
・出版社:飛鳥新社
・発行形態:紙(単行本)/電子書籍
・ページ数:216p
・必要読書レベル:☆
感想
夢にまで見た漫画の復刻、更には【完全版】として更にグレードアップした内容……すぐに予約したのを覚えています。
たつき諒先生が描いた「夢日記」の実物写真と中身を見ることが出来、その書き込み方やメモのように箇条書きした文章など(漫画のネームみたいな感じ)、目にするだけで「本当なんだ」と思わせる凄みと説得力を感じることが出来ました。
オリジナルを読んだことがないので何とも言えませんが、予知夢についての解説やたつき諒先生の言葉も追加されており、【完全版】にふさわしい内容だったと満足しています。
掲載されている漫画についても、22年前当時の少女漫画の雰囲気を感じられて個人的にはとても楽しめました。後半に掲載されている作品もそれほど怖いものではないので、是非読んでみてほしいです。
偽者騒動とそれにまつわる都市伝説
ここからは「私が見た未来 完全版」の内容とは関係ないため、興味が無い人は飛ばしていただいても問題ありません。
ただ、この❝偽者騒動❞が無ければ本書が【完全版】として世に出ることも無かったと僕は思っています。
以下、❝偽者騒動❞の経緯を解説していきます。必要な知識ではありませんが、知っておくとより「私が見た未来 完全版」を楽しめるでしょう。
不思議探偵社とたつき諒先生
「私が見た未来」の復刻には『不思議探偵社』というTwitterアカウントが大きく関係しています。
この『不思議探偵社』がどういったアカウントなのかというと、
❝たつき諒先生の言葉を公式に発信していた❞
のですね。
騒動以前から『不思議探偵社』の存在は僕も知っていました。「私が見た未来」について色々知りたくて調べていた頃にこのアカウントに辿り着いたと記憶しています。
その時は「たつき諒先生ってTwitterもやってるんだ」と思うくらいでした。
また、発信されている内容も(「私が見た未来」を読んだことがない僕が見ても)かなり真実味があり、ワクワクしました。
このアカウントと発信内容は次第に話題となり、有名なユーチューバー(ナオキマンさん等)や【完全版】を出版することになる飛鳥新社、さらには月刊ムーが取り上げ多くの人に認知されていきました。
その結果、「私が見た未来 完全版」が発売される流れとなったのです。
今年(2021年)の春ごろには【完全版】の予約が始まり、すぐさまAmazonや楽天ブックスの書籍予約ランキングトップに躍り出ました。
【完全版】の発売日は❝7月20日❞と決まり、多くの都市伝説好きが待望していたんですね。
……しかし、ここで問題が発生します。
発売延期
ある日、僕が予約していた楽天ブックスからメールが届きました。それは「私が見た未来 完全版」発売延期のおしらせでした。
この時は、「正直ざんねんだけど、本の内容が内容だけに仕方ないか」と思い気長に待つことにしました。
ただ、この❝発売延期❞は僕が思っていた以上に大きな問題だったと後に判明します……。
「不思議探偵社」で発信していた❝たつき諒先生=偽者❞だった
「不思議探偵社」で発信していた❝たつき諒先生❞――偽者でした。
出版を予定していた飛鳥新社からも公式に発表されます。
これ以外にも、ナオキマンさんが公開していたたつき諒先生(偽者)と対談したことを話した動画が削除、月刊ムー編集部もTwitterで謝罪するなど話はどんどん大きくなっていったのです。
僕もまさか偽者が情報を発信しているなど思ってもいなかったので本当に驚きました。さらには、ここまで一切たつき諒先生本人が関わっていないことも読み取れたので、「発売中止されるんじゃ……」と不安にもなりました。
たつき諒先生が事態を把握、そして【完全版】出版へ
これは「私が見た未来 完全版」のあとがきにて書かれていますが、たつき諒先生本人はこのような騒動が起こっていること自体しらなかったようです。
本人はネットなども一切やっておらず、上で書いた騒動についても甥っ子や姪っ子から聞かされてびっくりしたと書かれています。
このような経緯を経て、どうにかたつき諒先生本人とコンタクトが取れ「私が見た未来 完全版」は出版へと至りました。
三か月近い発売延期とはなったものの、そのおかげで名実ともに【完全版】となったのは何だか皮肉なものです。
❝偽者❞に関する都市伝説
ここからは
・なぜ多くの人間が長期間だまされてしまったのか?
・偽者の❝真の目的❞は何だったのか?
について僕が分かる範囲で説明していきます。
なぜ多くの人がだまされてしまったのか?
不思議探偵社のツイートからも分かるように、すくなくとも偽者は一年間❝たつき諒❞として活動し、正体がバレることもありませんでした。ナオキマンさんや飛鳥新社等の多くの人と関わりながら……です。
一つの理由としては、
・たつき諒先生本人がプライベートや素性がほとんど分からないミステリアスな部分があったから
というのが挙げられます。
たつき諒先生は1999年に「私が見た未来」を発表して以降は漫画家を引退しており、自ら情報を発信するような活動もしていなかったため2011年に話題になったとしてもどのような人物なのか知りようがなかったのです。
これに関してはだまされても仕方なかった部分はあると思います(さすがに出版社の編集部は調べれば本人の特定は出来たはずですが……)。
そして、もう一つの理由が
・偽者が発信している内容が真に迫っていたから
個人的にはこれが一番の原因だと考えます。
上でも少しだけ書きましたが、 「私が見た未来」を読んでいない僕でも真実味を感じたりワクワクするものだったんですね。
たとえばこの偽者が『愉快犯』だったらどこかでボロが出たでしょうし、こういった発信も出来なかったはずです。
つまり❝たつき諒❞として何かを伝えたい、一種の熱意が偽者にはあったはずです。
その熱意とは何なのか?
嘘か本当か分からない都市伝説となりますが、次はこの「偽者の真の目的」について解説します。
都市伝説:偽者の真の目的
僕は熱心に不思議探偵社のツイートを追っていたわけでもなかったので、偽者が不思議探偵社を介してどのような発言をしていたかは分からないのですが、ナオキマンさんが偽者と対談した事を話した動画(現在は削除済)は視ていたんですね。
以下に❝ナオキマンさんの動画で知った偽者について❞の情報を記します。一回しか視ておらず、正確なものではないことは先に断っておきます。
・偽者は、予知夢を「先天的なものではなく、ある集団の手が加えられて見るようになった」らしい
・その、❝ある集団❞というのは「未来からやってきた超技術集団」
つまり、その未来からやってきた人達の手によってこれから起こる出来事が『予知夢』として見れるようになった……と、ざっくりそんな感じだったはずです。
これだけだとただただ胡散臭いですよね。
しかし、『予知夢』という不確かなものではなく❝未来から来た人達が警告として夢で見せた❞、というのは何となく説得力がある感じがします。
おそらくですが、偽者は本当にそう思っていたはずです。※ダマしてやろう、嘘をついてやろうという気持ちは一切なかったということです
だからこそ、そこに熱意を感じた多くの人を信じさせたのではないでしょうか。
では何故たつき諒先生を騙り発信をしたのか、ですよね。
これが偽者最大の目的に繋がります。
つまり、偽者は……
本物のたつき諒先生を表舞台に引っ張り出したかった
のではないでしょうか。
偽者はたつき諒先生を本物の予知夢能力者であると信じ、都市伝説界隈でも有名になっていた彼女にもっと予知夢のことや未来についての警告をして欲しかったのでは?
しかし、たつき諒先生は一切表には出てこない――ならば自分がなりすまして警告を発すればよいのではないか?
〇
〇
〇
バレてもバレなくても、どんな形でも❝たつき諒先生が表に出てくれば❞ 偽者としてはどちらでも良かったのです。
偽者の思惑どおりかは分かりませんが、事実として「私が見た未来」は【完全版】として復刻しましたし、本物のたつき諒先生も新たな予知夢や言葉を残すこととなりました。
偽者がやったことは悪い事なのかもしれません。しかし、この偽者がいなければ「私が見た未来 完全版」も出版されなかったと思うのです。
もちろん、本当に❝ただ頭のおかしい人❞の可能性もありますが(笑)。
――信じるか信じないかは、あなた次第です。
「大災難」は2025年7月
「私が見た未来 完全版」で最も注目すべき点は、たつき諒先生の新たな予知が追加・解説されていることです。
その予知が
❝本当の大災難は2025年7月にやってくる❞
というものです。
「私が見た未来」の表紙には(オリジナル・完全版含む)『大災害は2011年3月』と、メモのイラストが描かれています。
1999年当時に❝東日本大震災❞を予知したこのイラストは、「私が見た未来」を一躍有名にしました。
たつき諒先生はこれまでに何回か津波の夢を見てきたそうです。【完全版】を読むまでは、それが東日本大震災のあの津波の映像なんだろうと、僕は思っていました。
しかし、夢で見た津波というのはそれよりももっと巨大だというのです。更には夢の中のたつき諒先生は半袖姿で季節は❝夏❞だった……と。
表紙にでは「大災害は~」と書かれていますが、この津波の夢を先生ご本人は「大災難」と書いて二つの夢を区別していました。
そして、つい最近になって「大災難」は2025年の7月と日付もしっかり分かったと【完全版】で語っています。
この夢の内容は先生が描いた夢日記の画像と共にかなり詳しく説明されています。
どのようなものなのかは、是非、これを読んでいるあなた自身の眼で確かめてください。
おわり
最後になりますが、僕は「私が見た未来 完全版」を読み終わって
大災難は2025年7月に起こると信じて、これから準備していく
と決意しました。
身近なところでしか考えられませんが、「防災グッズの準備」をしたり「防災・サバイバル本を読み、そういった本をブログで紹介していく」みたいなこともやっていこうと思います。
詳細はもう「私が見た未来 完全版」を読んでもらうしかありません。
しかし、最近も頻繁に発生する地震や、新型コロナという想像も出来なかった事態が起こるようになった時代に「準備をする」ことはけっして無駄ではないはずです。
仮に❝起こらなかった❞としても、僕がたつき諒先生を疑ったり、世界各地に存在する「予言・予知」といったものを信じなくなることはありません。
それらは、多くの人が❝信じて❞❝準備❞をした結果、未来が変わったと考えるからです。起こっても、被害は想定以上に小規模なものに出来るはずです。
2025年7月までは、まだ少し猶予があります。
「私が見た未来 完全版」をたくさんの人に知ってもらい、これまで以上に防災意識を高めていければな、と願っています。
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長くはなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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