お正月気分も抜けてきた今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
僕は四日から仕事はじめだったのですが、凄いものでこの一日で正月気分は全部ぬけました(笑)。
一月は「今年はこんな年にしよう」と計画を立てる人も多いと思います。僕も一年前にこのブログを始め、色々と考えたことを覚えています。
その時に、「大丈夫かな?」と不安に思うことがありました。
ブログなんてどう書けば良いんだ……。
ブログの開設自体は、専門のサイト等ネットで沢山見つけられますし実際にお世話になりました。しかし、ブログの文章はどうしようもないですよね。
自分の思うことを書けば良いし、今でもその気持ちは変わりません。しかし、ただの日記とネットにおける文章(ブログ含め)は違います。
なので今回は、右も左もわからない頃に読んだ本
『沈黙のWebライティングーWebマーケッター ボーンの激闘ー』
について書いていこうと思います!
文章教室のような基本的な書き方ではなく、
- SEOを意識する文章
- 読者に伝わりやすい、分かりやすい文章
- リライトのコツ
等々、Webライティングに興味のある方にオススメです!
沈黙のWebライティング-Webマーケッター ボーンの激闘-


- 発売日:2016/11/01
- 著者:松尾茂起(著),上野高史(作画)
- 発行元:エムディエヌコーポレーション
- 発売元:インプレス
- 発行形態:単行本/電子書籍
- ページ数:631p
- 必要読書レベル:☆☆
内容
Webサイトで成果を上げるための文章の書き方をストーリー形式で学ぶライティングの実用入門書となっています。
一応シリーズものとなっており、前作に『沈黙のWebマーケティング -Webマーケッター ボーンの逆襲-』があります。ただ、未読であっても何の問題もありません。
「ストーリー形式」「ボーンの逆襲・激闘」から何となく想像できるかもしれませんが、この本は主人公・ボーンがライティングについてストーリーに沿って段階的に教えてくれるものとなっています。
ライティングの実用書にふさわしくかなり分厚いのですが、予想に反してとても読みやすかったです。
というのも、ほぼすべてのページがキャラクターのアイコンでの会話形式で進行しその会話の中でライティングに重要な考えやノウハウ・テクニックが紹介されていくからです。
また、そういった重要な箇所にはそれぞれページが割かれており、本編とは別により本格的な説明が入ります。
ストーリー
「沈黙のWebライティング -Webマーケッターボーンの激闘-」の主な舞台は老舗の温泉旅館となっています。とある理由でここに宿泊しているボーンが、若くして旅館を継いだものの経営が上手くいかない姉弟にWebライティングを教えていく――というものが大まかなストーリーです。
旅館のサイトの文章を変えるところから始まり最終的には観光地全体を巻き込んだ話になっていくのですが、どの場面でもWebライティングの知識・技術が関わるものとなっています。
「思考」と「インタビュー」
Webライティングについて書かれているのはもちろん役立ちますが、それ以外の「Webライティングにおける注意点・思考」と「インタビュー」について書かれていたのも非常に良かったです。
注意点と思考
「Webライティングにおける注意点・思考」というのは、やってはいけないこと・何のために書いているのか意識することです。
ネットに文章を書くという行為は、顔も名前も知らない多数の人に向けて「何かを伝える」ことであって、誰かを傷つけたり、不快にさせることではありません。
掲示板やSNSなどによって現代のほとんどの人はネットに文章を書くこと自体に慣れていると言えます。ですが、この辺りを意識することは意外と難しいです。
初めてブログの文章を書く時も「分かりやすい・伝わる」文章よりも「面白い」文章を書こうとしていました。そうなると表現は激しいものばかりになりましたし、自分よがりの文章となっていました。
「Webライティングにおける思考」とはいわゆるネットリテラシーで、「マナーとルールは守らないといけない」といった感じのものです。
例えば、『他人の文章を丸パクリする』『他人のサイトの画像を許可なく使用する』とかです。よほど重要でなければ【引用】と記載していれば問題ないかもしれませんが、やはり自分の言葉だけで伝えられる方が一番ですよね。
- 「❝コンテンツの作り手への敬意❞に欠けている」
- 「法的にOKかNGというのは社会の枠組みの中では大切だが、人間として生きていく上でもっと大切なことは、❝他人への敬意❞だ」
といった主人公ボーンのセリフにはハッとさせられました。
「❝読ませてやっている❞❝聴かせてやっている❞と思い始めたら創作者として終わりだ」といったセリフもあるのですが、これはずっと大切にしていきたい言葉でした。
インタビューについて
Webライティングは基本的にネットで何かを紹介するための文章です。そのため、内容によってはインタビューを行いそれを記事に起こすといったことも考えられます。
僕自身はそこまで本格的な記事は書かないですが、だからこそインタビューのやり方なんて知りませんでした。
「沈黙のWebライティング」では取材前の準備→取材当日→取材後、大きく分けて三つの段階で意識することが書かれています。
内容的には「テクニック」というより「気配り」のような部分が重要視されています。ここでもボーンの言っていた「他人への敬意」が強く感じられ、より説得力があると感じました。
これはWebライターに限らず、多くの人に役立つものだとも感じましたので是非とも読んでいただきたいです。
SEOとは?
【SEO】とは『Search Engine Optimization』の略で、訳すと『検索エンジン最適化』と言います。
めちゃくちゃ簡単にまとめると、❝Webライティングは、SEOを意識した文章❞と思ってもらって良いです。
何故かというと、誰かに何かをオススメする文章を書いたとしても誰にも読まれなければ意味がありませんよね。
そして、ネットの世界で誰かに読んでもらうためにはサイトに来てもらう必要があり、そのための手段が検索です。
知りたい情報を(例えば)Googleで検索した時、たくさんのサイトが表示されてもクリックするのは上に表示されるサイトくらいではないでしょうか?
「SEOを意識する」というのは、『その上位のサイトに入る』ことを意味します。普段は考えもしませんが、あの上位のサイトは「ユーザーにとって役に立つ」ものをGoogleが選んでいるみたいなんですね。
何を理由に選んでいるかはGoogleにしか分からないのですが、SEOを意識することで選ばれやすくはなります。
どうやれば上位に表示されるのか、どんな文章を書けば良いのか――そのためのヒントが「沈黙のWebライティング」にはたくさん掲載されています。もちろんSEOについても詳しく説明してくれていますよ!
注意点
これはSEOについてというか、「沈黙のWebライティング」全体に言える注意点なんですが……
情報が古いものがある
といったことが挙げられます。
「本」という紙媒体の避けられない宿命ですが、「沈黙のWebライティング」は発行されたのが五年ほど前で、ネットサービス関連の情報はどうしても古くなります。内容が更新されているのかは確認していませんが、僕の読んだ物だと「Googleが提供するサービス(キーワードプランナー等)」の中には名前が変わっていたり、今は使えなくなっているものもありました。
PC・インターネットや流行を扱った書籍は必ずこういったことが起こりますので、自身で確認することも大事ですね。
ただし最重要なのはライティングであり、【文章の書き方/ものの伝え方】は普遍的なものです。その点に関しては何年経っても価値のある本だと断言できます。前述しましたが、「他者への敬意を忘れない」はどんな時代にも通用すると思います。
まとめ

「沈黙のWebライティング」はキャラクター同士の会話形式でライティング技術が学べる、分厚い割に読みやすく面白い入門書でした。
数年前に発行されたこともあり、古い情報のものもありますが、ライティングについての考え方はこれから先も通用します。Webライティングに興味はあるのに「最新のものじゃないから」という理由で読まないのは非常にもったいないでしょう。
僕自身もブログ記事を書くのに大変参考にしたものですが、まだまだ力に出来ているとは思いません。これからも読み返して何度も学んでいきたいです!


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